難 民 チ ャ ン プ

漫画家うめのサイト。
『大東京トイボックス』とか『南国トムソーヤ』とか『スティーブズ』とか『きょくまん』とか描いてます。
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補足! ウチのマンガノゲンバ
昨日の記事、若干こちらの意図と違うように伝わっていることがあるように感じたので、補足説明。妹尾の絵柄に関するディレクタさんとのやりとりは、「ウチでもこんなヤラセを強要されたぜ!」という告発じゃないよ。

基本的にドキュメンタリというのは、(乱暴な言い方だけれど)事実をそのまま伝えるモノではありません。制作者サイドがどう対象を観察したか、というモノです。だから同じ対象を撮っても、フレデリック・ワイズマンか、マイケル・ムーアかでぜんぜん違う(はず)。そこに必ず制作者の意志が介在する、しちゃう。たちが悪いとプロパガンダなんてモノも作れちゃう。それがドキュメンタリです。
たとえば、三脚を使わず、ハンディカメラを使うだけでも、そこには制作者の意志が介在しています。ハンディの手ぶれた映像のほうが、我々は臨場感を感じます。プロは当然そういう効果を当然意識して作ってる。
文章だって、句読点や、改行の、位置で、ずいぶん、印象、変わる、でしょ。話がそれるけど、ブレアウィッチプロジェクトは、それを逆手に取った好例ね。

そんなわけで、制作者サイドが、事前取材を元に、ある程度ストーリーを想定してくること自体は自然だと思います。限られた取材時間、撮影時間で、ちゃんと視聴者に伝わるものを作るために必要不可欠。逆にストーリーもなく「仕事中、ずーっとカメラをまわします」なんてことになったら、それこそ仕事になりません。
民放キー局につとめている何人かの友達に取材のことを話しました。そのとき共通して言っていたのは「やっぱりNHKは金がある」というの類いのこと。17分の放送時間に対し、事前取材を入れると、10数時間の時間をかけているのは、やっぱり丁寧な仕事だと思います。ある友達は「深夜でしょ? ウチだったら1時間も素材があれば、なんとかしちゃうかも」だって。(まー、友達の話なんで、ソースとしてはゆるい。流用に要注意)

唐沢さんもそのあたりのことは、当然ご理解されているはずで、要するに程度の問題、ということになんだと思います。現場にいたわけではないので、なにがあったのか正直なところは、わかりません。ただヤラセと演出の境みたいな朝ナマな議論はめんどくさいし、そしてたぶん不毛なように思います。
個人的には、放送が中止になって残念、唐沢さんもウチと同じく、お二人で描かれているので、ぜひ見てみたかった、といったところです。

もちろん昨日のウチの記事を読んで「マスゴミ!」とか思う気持ちもわからなくは、ありません。たしかにそう思って読めば読めなくないなと、あとから気づきました。いまテレビ屋さんがつらいのは「テレビの伝えてることは、すべて真実です」って、テレビが昔から言い続けてきちゃったからだよなー、と思ってます。

『ちゃぶだいケンタ』のヤラセ番組編で、ディレクタの須田ちゃん(トイボの須田ちゃんの兄弟だ!)は言ってます。

「ヤラセの暴露番組?
 そらそこまで開き直ったら数字とれまっしゃろけどなァ。
 ワシがホンマに見せたいモンは……一人の少年が汗水たらして健気に働く姿なんですわ。
 他ん部分は差しかえ覚悟しとります。
 けどガキの部分だけは譲れません!!」

テレビもマンガも、作り手の根っこの部分はいっしょで、ある伝えたい思いがあって、その核だけはホンマにホンマの真実で、それをどうやって伝えられるか、それがすんごく難しい。その辺のジレンマは『ちゃぶだいケンタ』に詳しく!(←しつこい)

 

とかキレイにまとめたものの、気になるね、コミックビーム!
やっぱり漫画家怒らすと何がアレって、漫画にされちゃうことだよなー、と自分を棚に上げて言っておきます。今日、原稿あがったら、買いに行く!
| ちゃぶだいケンタ | 11:59 |
コメント
ビーム買いに行くならコミックリュウも併せてどうぞ
リュウでとり・みきさんと共同で連載してる「とりから往復書店」今回の件について唐沢さん自身が語られています
| | 2009/09/22 6:16 PM |
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